中高年に多い歯周病を主因とする臼歯部咬合高径の低下があったケースです。下の前歯が上の前歯を裏から突き上げるようにして咬んでいるため、上の前歯は前方にフレアして前突。それで生じた歯と歯の間の大きなスペースを主訴に来られました。
年齢のこともあり、一般歯科の先生と協力しての治療です。臼歯部の再補綴により咬合を拳上した後、マルチブラケットで前歯のスペースを閉じ、後退させました。一般歯科の先生の仕事が功を奏し、歯は抜かずに治療を終えることができました。動的治療は1年。保定中に県外へ転医されました。
当然、歯周病があり、問題の原因も歯周病です。歯周治療と並行して口腔衛生指導を徹底。心配された歯根吸収に関しても問題なく治療を終えることができました。
費用の目安 20万円〜
下の前歯の清掃が困難とのことで、3インサイザーズ。4本あった前歯を3本に減らしてのマルチブラケット治療で配列しました。比較的短い期間で動的治療を終えることができたので、歯根吸収、虫歯の問題は特にありませんでした。
ただ、でこぼこによって隠れていた歯と歯ぐきの付着の喪失がきれいに並んだことで明らかになったことは患者さんからクレームいただきました。歯と歯の間の黒く見える歯茎で埋まっていないすき間を通称「ブラックトライアングル」と言います。
費用の目安 10万円〜